仙台独特の披露宴での特徴は?
「杜の都」と呼ばれる風光明媚な仙台は、東北エリア唯一の政令指定都市です。
首都圏からのアクセスがよいこともあり、最新のトレンドは仙台を窓口として東北エリアに広がっていきます。
結婚式・披露宴のトレンドは全国とほぼ同じですが、仙台で結婚式を挙げるなら伝統的な習わしについても知っておくとよいでしょう。
本記事では、仙台の結婚式・披露宴の特徴や人気の披露宴スタイル、仙台で人気の高い結婚式の演出をご紹介します。
仙台では結婚式・披露宴の独特な特徴はある?
仙台は、伊達政宗の時代から東北エリアの政治・経済・文化の中心として発展してきた街です。
仙台の伝統的な結婚式・披露宴には、どのような特徴があるのでしょうか?
貰受状・進参状のやりとり
仙台付近では、結納を行う際に貰受状・進参状を取り交わす習慣があります。
由来は江戸時代の旧伊達藩にさかのぼるといわれており、宮城県の結納では伝統的に行われてきました。
貰受状は、「お嫁さんをもらい受けます」という証文です。
「~候(そうろう)」を使う「候文(そうろうぶん)」で書かれていることが特徴で、お嫁さんをもらう側、すなわち新郎側が用意します。
一方進参状は「お嫁にあげます」という証文で、新婦側が用意するしきたりです。
一般的な結納では、新郎・新婦それぞれが結納品を贈り合い、受書を取り交わすと婚約が成立します。
仙台では受書の取り交わしに加え、貰受状・進参状のやりとりをもって婚約成立とするのが習わしです。
引出物は細工かまぼこ
細工かまぼことは、魚のすり身を慶事用に加工したかまぼこです。
縁起物をかたどったもの・明るい色で着色したものなどがあり、おめでたい日にふさわしい装飾が施してあります。
宮城県の細工かまぼこは、伊達政宗に由来するとする説が一般的です。
派手で豪華なものを好んだ伊達政宗は婚礼品にも華やかな細工かまぼこを取り入れ、これが庶民にも広がっていったといわれています。
細工かまぼこの図柄は、松竹梅・富士山などと多彩です。しかし仙台をはじめとする宮城県では、大きな鯛のかまぼこを用意するのが習わしとされます。
結婚式を行う家は、細工かまぼこを幸せのおすそ分けとして近所の人々に分配しました。
伝統的なしきたりにこだわらない人が増えている
仙台には結婚にまつわる伝統が今も残っている一方で、伝統にこだわらない結婚式を選択するカップルも増えています。
結納を行わずに、両家での食事会や顔合わせのみを行うというカップルは少なくありません。
また婚礼品の定番である細工かまぼこについても、需要は低下していることが現状です。
現代では近隣住民との関係も希薄化しており、「結婚が決まったから細工かまぼこを用意する」という家庭は少なくなっています。
仙台で人気の披露宴スタイル
仙台で人気の披露宴スタイルは、他の地域と大きな違いはありません。
とはいえ、仙台は杜の都と呼ばれるほど緑豊かで美しい場所です。
多くのカップルは、式場選びにおいてロケーションの美しさ・心地よさを重視しているようです。
仙台で「人気の披露宴スタイル」について、詳しく見ていきましょう。
ナチュラル
近年の結婚式のトレンドは、作り過ぎないナチュラルスタイルです。
披露宴の参加者がリラックスして楽しい時間を過ごせるかを重視しているカップルが増えています。
ナチュラル系の披露宴を好む傾向は、仙台でも同じです。
開放感などをキーワードに会場を選ぶカップルは少なくありません。
さまざまある仙台の結婚式場の中でも、豊かな森を備えた式場や高台から美しい風景を臨める結婚式場は特に人気があります。
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クラシック&レトロ
伝統を感じさせるクラシックスタイルや、ノスタルジーを感じさせるレトロスタイルも近年特に注目度の高いウェディングスタイルです。
仙台でも、格式の高いクラシックなホテルや洋館・由緒正しい歴史を持つ結婚式場を選択するカップルが増えています。
クラシックスタイル・レトロスタイルの披露宴では、アンティークアイテムやヴィンテージ感のある衣装を取り入れるのが定番です。
情緒たっぷりな結婚式&披露宴は、歴史深い仙台の街にぴったりでしょう。
リゾート
リゾートをテーマにした披露宴も、全国的に人気の高い披露宴スタイルです。
本来リゾートウェディングとは、沖縄をはじめとするリゾート地で挙式することです。
しかし予算や日程の関係から、遠くへ行くのが難しいカップルは少なくありません。
近年はリゾートムードに憧れるカップルに向け、ガーデン付きのコテージや洋館を使用できる結婚式場サービスが増えています。
中でもプール付きガーデンを備え、貸切可能な結婚式場は、リゾート感・プライベート感を重視したいカップルに人気があります。
仙台の披露宴で人気の演出
仙台は首都圏からのアクセスもよく、トレンドは真っ直ぐに入ってきます。
若い世代のカップルの披露宴は、首都圏で行われるものと大きな違いはありません。
演出についても、仙台だからという特殊な事情はさほどないようですが、強いて挙げるなら、自然の魅力を活かした演出や家族の絆を大切にした演出が多いといえるでしょう。
仙台の披露宴で、人気の高い演出をご紹介します。
フラワーシャワー
フラワーシャワーは全国の新郎・新婦に人気の高い演出です。
仙台でも、多くのカップルがフラワーシャワーを結婚式の演出に取り入れています。
フラワーシャワーとは、結婚式を終えたカップルに、ゲストが花びらを浴びせて祝福する演出です。
古来ヨーロッパには、新郎・新婦に豊作や繁栄の象徴である米を浴びせる習慣がありました。
現代ではよりロマンチックな花びらでシャワーを降らせるのが一般的となっています。
フラワーシャワーはゲスト参加型で盛り上がる上、舞い踊る花びらがこの上なくロマンチックです。
写真映えもよく、緑豊かな仙台の式場にぴったりな演出です。
自然を活かした演出
杜の都と呼ばれる仙台では、豊かな自然を活かした演出も人気です。
自然を活かした演出はナチュラルウェディングと相性がよく、温もりのある結婚式となります。
例えばガーデン付きの結婚式場では、木々を抜ける風を感じながらのガーデンウェディングが人気です。
屋外型の演出は開放感があり、新郎・新婦はもちろんゲストも爽やかな一時を過ごせるでしょう。
完全な屋外型の披露宴に抵抗がある人は、屋外にデザートやドリンクのビュッフェコーナーを設置するのもおすすめです。
家族参加の演出
仙台を含む宮城県の披露宴では、家族に参加してもらう演出が多く取り入れられている傾向にあります。
具体的には、次のような演出が人気です。
- 親からのジャケットセレモニー
- 親に花束以外のものを贈呈する
- 親に花束を贈呈する
ジャケットセレモニーとは、親が新郎にジャケットを着せてあげるセレモニーです。
結婚式の入場時に行うのが一般的ですが、支度室などで行うケースもあります。
結婚式はどうしても新婦側にスポットライトが当たりがちですが、ジャケットセレモニーを取り入れることで、新郎の親にもよい思い出ができるでしょう。
また、親へ花束や花束以外のものを贈るカップルも多く、家族の絆が重視されていることがうかがえます。
仙台の披露宴のトレンドは全国とほぼ同じ
東北エリア唯一の政令指定都市である仙台において、披露宴のトレンドは全国とほぼ同じです。
ただし、昔ながらの結婚式・披露宴を希望する家庭なら、貰受状・進参状のやりとりをしたり鯛を模した細工かまぼこを用意したりすることもあります。
仙台で結婚式を挙げる場合は、お互いの家の伝統へのこだわりがどのくらいか、はっきりさせておくことが大切です。